※7巻まで読んだ感想になります。
結論から言うと面白かったです!百合作品が好きな人にはいいかも
キャラは可愛いですし、凄く純愛、えっちな描写もないですし、オススメしやすいです
だけど、色々と引っ掛かるところがあったので、自分の気持ちの整理のために書いてます
MUSICUSにドハマリし、四月は君の嘘や、映画大好きポンポさん、ハケンアニメ等々、音楽や物語に自分の人生を乗せて、マジョリティへ一矢報いる作品に自分を見つけてしまった私は、所謂バンドモノを見つけては片っ端から見ていたのですが、マライ・メントラインさんが『ささやくように恋を唄う』をオススメされていたので調べみた所、百合バンドモノという、これは運命の出会い!!と感じ即購入
タイトルから音楽をメインに展開していくのを期待していたのですが、私が期待していたバンドモノではありませんでした
いやバンドはしてるんですけどね、主軸がバンドではない…極端な話違うものに置き換えても成立する感じがします。
作者が描きたいのは百合であって、バンドはただのスパイスっぽい…(実際どうかは分かりませんが)
ですが、この作品の良さはそこではありません。
純愛とそれによるすれ違い、そして如何に相手と向き合うか、誠実でいられるか
お互いが想い合ってるが故に気になってしまう言葉、視線、気遣いが裏目に出てしまいすれ違いが加速する等、あるある…あるよね…っていうのが満載です
一目惚れっていう設定が特に活きてるかも、お互いをあまり知ってないが故に起こるすれ違い、信じたいけど信じきれない、恋って?愛って?じゃあどうしたら相手に誠実でいられるのか
それをめちゃくちゃ真っ直ぐ描いてる作品でした
特に志保と水口姉の話がお気に入り(まだ続いてるけど)
圧倒的才能に挫折を味わい、死によって追い越す事すら出来なくなってしまった志保の心をどう乗り越えさせるのか、純愛を大切にしている以上、水口姉の気持ちが変わる事はないだろうし、どういう展開になってくのか凄く楽しみです
あとは感じた違和感を言葉にしておきたい
この作品心理描写が納得いくぶん、気になる所も多いです
物語の始まりが一目惚れであることや、周りが女性同士の恋愛をあまりにスムーズに受け入れるシーンなど、心理描写がしっかり描かれてるからこそ、突き放されてる感じがしてしまって(私の価値観の問題ですが…)
特に1巻の屋上で依がひまりに演奏を聴かせるシーン、依本人は「途中ちょっとミスっちゃった…」と落ち込んでいる所に「わたし、依先輩の歌がこんな近くで聞けて幸せです!」と喜ぶひまり
一目惚れから始まってるから当然なのかもしれないですが、「あ、この人なんでもいいんだ…」ってひまりの言葉がなんか凄く薄っぺらく感じてしまい…しかも依は依でその言葉にショックを受けるのかと思いきや照れる…彼女も音楽に対してそこまで本気ではないのかも…と
一人で歌う事が好きだったという描写もあるので実際そうなのかもしれません、そんな彼女が本気で歌う事の理由を見つける物語、そういう流れも感じなくもないですが、やはり主軸はそこにないように感じます
そんな事もあって、全体的に動機が薄く感じてしまい、3巻まではあまり感情が乗りませんでした
ですが、それがあるからこそ付き合い始めた4巻以降の魅力(気持ちのすれ違い)が増したのかなとも思います
日常アニメとかだと感情移入というより動物園を見てる感じだから気にならないのですが、今回は共感出来る部分も多いからこの突き放されてる感じがどうしても気になる…凄く曖昧な視点で見てました
私は誰の視点で見ているのだろうと…一番近いのは主人公の親友ポジの水口妹だったかも…でもここはここで違和感が
ちなみに女子校だと女子同士の恋愛普通にあったりするのかな…漫画と現実一緒にするなとか言われそう(笑)
違うのだ…楽しむためにそういう気持ちを理解したいのだ
私が友達に同性愛者なんだ!とかその子に一目惚れした!って告白されたら、やっぱり最初は驚くと思います、そのあとめちゃくちゃ応援しますけどね
この何とも言えない微妙に乗り切れない感じ、もやもやするー!とそういう感情を言葉で残しておきたくてブログにしました(笑)
自分が何にどう感じたのかを具体的に言葉にするのってほんと難しい…でも最近は凄く重要だなと感じるようになりました
あとは女性視点での感想を聞きたかったので、今度友達に貸す予定、どんな感想が来るのか凄く楽しみだ