2022年秋期のアニメDo It Yourselfが、AIイラストの議論が広がっている今だからこそ、これは観るべき作品だなと感じたので、考えを残しておかねばと筆を執ってます。
※1話視聴時点でのブログになります
一応観てない方向けにあらすじ引用〜
のんびりと夢見がちな結愛せるふと、現実的でしっかり者の須理出未来(ぷりん)。
幼なじみのふたりは4月に、別々の高校へ進学した。
せるふとぷりんも、本命の高校は同じだったが、せるふは不合格で、滑り止めの高校へ通うことになったのである。
ある朝、せるふは、登校中に自転車を壊してしまい、途方に暮れていた所を、同じ学校の先輩の矢差暮礼(くれい)に助けられる。
手際よく自転車を修理したくれいは、DIY部の部長だった。
せるふは、DIY部存続のため、人数会わせで入部することになる。
「DIYってどういう意味なんですか?」
世界観的にドローンが当たり前に飛んでるようなけっこう進んでる世界なんですけど、そんな世界でDIYをなぜやるのか、必要なのかっていうのが描かれる、そんな作品になってます。
この作品、主人公せるふと幼馴染ぷりんの対比が細かく散りばめられてて
ハイテクな家に住むぷりん(出迎えがAIロボット)と、今の私達でいう「普通」の家に住むセルフ(出迎えがペット達)
そういう対比から、それぞれ通う高校まで
ぷりんが通う、湯々(ゆーゆー)女子高等専門学校
初日から3Dプリンター教えちゃうくらいの先進技術をメインに取り組んでる専門学校
荷物の運搬もドローンだったりね
せるふの通う、潟々(がたがた)女子高等学校
所謂普通の高校、歴史学んだり、英語勉強したり…
あの世界観で見ると遅れてる印象が強い
ぷりんの台詞で「あたし達は世界の最先端技術について学んでるのに、そっちはカビの生えた歴史の勉強、お似合いね」ってのがあるんですけど、ぷりんの学校は先進技術がメインで、過去どういった技術があった中でこれが出来たというような、まあ、多少やるとしても、そういう授業を多く扱ってないというのは分かる。
でも立地として、「ゆーゆー」の中心に「がたがた」があるんですよね。
これ全体を通して見てみると、ゆーゆー(先進技術)の中心にあるのはがたがた(アナログ)だよっていう暗示が見えてくる。
ゆーゆーで学んでる事は外側だけなんだと、中心にあるものはがたがたにあると。
今AIが描いた絵の発展が凄すぎて、絵師はいらなくなるんじゃないか?みたいな議論が出てきてますけど、この話題に繋がってくるなと感じてて
この前吉宗鋼紀さん(マブラヴ原作者)がこの問題に対して、AIだけでは横の広がりはあっても上の発展がないから、イラストレーターがいらなくなる事はない。
というような事を話していたけど
(先日友達から、あえてAIにバグを起こさせて発展を促す実験もしているという事を聞いて、戦々恐々としたけど…笑)
まさにこれで、Do It Yourselfは先進技術だけを学ぶぷりんと、根本的な(歴史とかDIYとか)所を学ぶせるふ、まさにそういった対比になってる。
でも、ホームページのキャラクター欄を見てみると、ぷりんも最終的にはDIYをするような感じなんですよね。
最初はDIYに対して批判的だったぷりんが、せるふのDIYを見て、ぷりんの3D技術が発展するような、そういう展開があるんじゃないかな。
他にもあらすじにもいたDIY部に入ってる暮礼先輩というのがいて、登校の時はセグウェイの進化系みたいな乗り物乗ったり、あっという間に自転車を直したりと、たぶん描き方的にこの先輩が一番技術を持ってそうなのだけど、放課後はずっとDIYに明け暮れてるという、まさに作品象徴してるようなキャラもいます。
技術を発展をさせるには、なぜそういった技術が出来たのか、そもそもどうやってこれが出来ているのか、歴史や根本的な技術を学ぶ、知る事が大切だよ、とそういうメッセージ性を凄く感じる作品。
まさに今観るべきアニメという感じ。
ペトロニウスさんや吉宗さんがその作品の元となった物語を追っていくのが重要なんだという話をよくしていますが、そういう話にも色々と繋がってきて凄く良かったです。
(マブラヴだと、星界の紋章や愛と青春の旅だち、スターシップ・トゥルーパーズ等々)
まあ、と言ってもまだ1話なので、半分以上は私の妄想だと思いますが(笑
どういう結末になるかはさておき、そういうのを感じさせてくれる作品って名作なことが多いので、今後も期待です!是非、オススメ!