本日3本目、トラペジウムー!#トラペジウム pic.twitter.com/vpwlvEzOuV
— 高機動型ぽっちゃり (@age_koukidou) 2024年6月4日
色んな視点で視れる作品なので、なかなか自分の中でまとまらなかったのですが、2回目観てきて、やっぱりここだなと。
それでもアイドルになりたい。
このラストを高山一実さんが選んだ事が、私の中では一番意味が大きいものでした。
2016年の深川麻衣さん卒業前〜2022年に最後の1期生である齋藤飛鳥さんが卒業するまで、ライブ行ったり、乃木中観たり、握手会行ったりと応援をしていたので、高山一実さんが活動中に小説を書いていたというのは知っていたのですが、まさかこんなに熱い内容だったとは思いませんでした。
この作品を観てると、色々と思い出します。
アンダーのMVだったり。
松村沙友理さんの報道(彼氏)が出てしまった時とか。
乃木中のライブの舞台裏見せますという回で、ライブの準備中、時間のなさからメイク終わりに『トラペジウム』を執筆しようとタブレット出したまま疲れて寝てしまっていた高山一実さんとか。
どれも共通して伝わってくるのは生半可ではない覚悟と、みんなアイドルに対して全力で、本気である事。
普段笑顔で楽しそうに活動している彼女達の裏側にはとてつもない努力があり、さらに期待や圧力、視線、SNSが身近な存在になった事で批判が簡単に見えてしまう事など、精神的な苦痛が常に伴っている事は容易に想像出来ます。
特に乃木坂は数字が如実に現れるシステムが多数あります、他者と比較して醜い自分が見える事だってあるかもしれません。
楽しい事ばかりではない、むしろ楽しいことの方が少ないのかも。
そんな現実を描いたのが『トラペジウム』
本気で、全力で、アイドルになりたかった『東ゆう』と、東ゆうに救われたから、大好きだからアイドルになった3人、『華鳥蘭子』『大河くるみ』『亀井美嘉』。
アイドルに対しての熱量の差が生んだ亀裂は、辛い現実が見えてくる事で大きくなっていきます。
結果的にそれはグループの崩壊を招きますが、それでも、これまでの出会いや、アイドルとして活動した日々は、それによって見えてきた自分の夢は、今の『追い風』になっているんだと。
本気でぶつかりあったこそ、自分が見えてきて。
自分が見えてきたからこそ、それぞれの本当の夢が見えた。
だから『方位自身』
作者の高山一実さんはアイドルに憧れて、何度もオーディションに落ちて、やっとの思いで乃木坂でデビューした後も、選抜に選ばれる事はあってもセンターに選ばれる事はほとんどなかった。(最初から選ばれたのは卒業ソング含め2.3回のはず。)
主人公『東ゆう』は高山一実さんに重なる部分も多く、作者自身がかなり投影されているキャラクターだと個人的には思います。
その彼女が、東ゆうが、何度辛い現実に当たってもアイドルを目指したっていう結論は、アイドルを応援しているファンやアイドルを目指している人達への、これ以上ない『追い風』になっていると、個人的には思います。
少なくとも私にとっては、これ以上ない救いであり、最高の作品です。
是非映画館でとオススメしたい所なのですが、もう少しで終わってしまう…!(2024.6.7現在)
時間見つけてもう一回観たいなぁ…
それにしても『方位自身』ですよ。
この曲は、なんといかもう、聞いてるだけで涙が出てきます…
エンドロールはもちろん、YouTubeで上がっている動画にも歌詞が必ずついているのですが、理由はよくわかります。
この曲を、歌詞を含めて、『トラペジウム』という作品は完成されている。
映画を観て歌詞を見ていない人はほとんどいないとは思うのですが、まだの方は是非、YouTubeに上がってますので。