気持ちのメモ帳

何故その作品を面白く感じたのか、日々考えた事を忘れないためのブログ。基本ネタバレなのでご注意を…考察はありません、全て妄想です。断言してる表現があったとしても、私は私が考えた事が必ず正しいとは思っていません。

『人間一人では生きていけない』を実感した話

2ヶ月ほど前、わたしの職場に沖縄からKさん(仮称)という人が転勤してきた、20年選手の大ベテランだ

詳細は分からないが、噂によるとどうやら向こうでトラブって実家のあるこちらに来たらしい

 

嵐の予感…?と身構えたものの、そんな噂とは違い、第一印象は笑顔で凄くいい感じだった

仕事もそつなくこなしてる

 

かのように見えた

 

問題が発覚するまでにそう時間は掛からなかった

飾らない言葉で言おう、超テキトーなのだ

 

お客様に対しての態度も、言葉遣いも、仕事に関する知識も、なにもかもが

 

毎日のように起こるお客様とのトラブル

本人も謝っているし、慣れない環境だ、みんなも「しょうがないよね」と、もちろん注意はするが、もっと言いたい言葉は飲み込んでいた

 

だが問題はそれだけではなかった

Kさんが来てから度々本社から電話が来るようになった

うちの店でパワハラの報告がこれまた毎日のように上がっていると

 

誰が内部通報をかけているのか、かなり大きな会社なので匿名性は守られている、だが、状況から言ってKさんなのは間違いない

 

何故なら、Kさんが配属された部門の全員(Kさん以外)が内部通報で名前が上がっているからだ

 

どうやら自分の失敗に対し、注意をしてきた人間を片っ端から内部通報しているらしい

 

愕然とした、それと同時に沖縄でのトラブルにも納得がいった

 

そこからはKさんに対し、必要最低限な仕事の話を除いてほぼ全員が何も言わなくなり、離れていった

 

 だがその状況に本人は気付かないし、誰も教えてはくれない

 

それに反してKさんの態度は日に日に大きくなっていく、どうやら自分は仕事を出来ると思っているようで、新人に対しては特に酷かった

「俺が出世しないこの会社はおかしい」「何か起きたら内部通報をすれば嫌いな上司は飛ぶ」「お前はもっと頑張れ」

とまあ、そんな事を言っているらしい…

 

なんやかんやで今月、あまりにトラブルが続いたため、沖縄の件も相まって、別の店舗へ移動が決まり、平和が戻ってきたわけだが

 

この一件はとても勉強になった

 

人はこうやってズレていくんだ、と

 

前の会社の上司に言われた覚えがある

「何も言われなくなったら終わりだよ」

当時は「注意なんてされない方が良いじゃないか…」と言葉の意味を理解してなかったが、今はとても実感している

 

結局自分の姿は自分には見えづらいのだ

「世間」や「常識」との付き合いっていうのは生きている限り避けられない

でもそれに明確な答えはなく、日々変わっていく

ここのピントを合わせるために、人との付き合いが大切になっていく

 

今自分はどういう立場に置かれてるのか、周りからどう見られているのか、身だしなみもそうですね

 

Kさんのように謙虚さがなくなり、人からの意見を閉ざし続けた結果、知らずのうちに周りから人がいなくなり、そして自分すらも見えなくなっていく

 

こんなに恐ろしい事はない

 

そうやって考えていくと、結婚の大切さも良く分かる、自分以外の価値観を持った人間が身近にいるという事はとても大切なのだ

別に結婚じゃなくてもいい、友達でも、同僚でも、家族でも

 

Kさんがいる間仕事は大変だったけれど、ある意味これも良い出会いだったかもしれない

今身近にいる人やこれから出会う人は大切にしていかなければと、改めてそう思わされる出来事だった