気持ちのメモ帳

何故その作品を面白く感じたのか、日々考えた事を忘れないためのブログ。基本ネタバレなのでご注意を…考察はありません、全て妄想です。断言してる表現があったとしても、私は私が考えた事が必ず正しいとは思っていません。

水村オーナー、楡さんの対立とbambooさんのロック

 

個人的にすげー重要だと思ってる楡さんと水村さんの対立




このゲームがbambooさんのロックなんだって話があるじゃないですか。

これ中盤まで少し違和感があったんです。

 

bambooさんって固定観念がないというか、自分の好きなものを貫いているというか、YouTubeTwitter、曲の感じを見ると、どちらかというと楡さん側のような気がするんですよね。

 

利用できるものはするし、どんどん新しい事に挑戦して、でも自分の芯は曲げない!みたいな。

 

でもこの作品って、全体的に水村さん寄りの雰囲気じゃないですか、田崎さん的に言うと、ロックに夢見てる感じ。

 

ロックはこうあるべきなんだ!!こうじゃなきゃいけないんだ!深い意味があるんだ!っていう固定観念

 

でもこれ、三日月ルートのラストで水村さん側だった馨と三日月の音楽観が、私が歌うのは、俺が演奏するのは、音楽が好きだから、楽しいからなんだ!って、一気に楡さん側にひっくり返るんですよ!

 

これすっごい自分の中で繋がって!

 

楡さんがめぐるルートで言う印象的な台詞があって

全てのことには意味がないんだ。だけどなあ、意味がないってことは、価値がないって事じゃないんだ。なあ馨。無意味=無価値じゃねぇんだ!
全ての人間は、事象は、価値を持つことが出来るんだよ!意味なんかなくても、価値があるんだよ!

これってリアル人生的にも真理だと思ってるんですけど、まあ、それは置いといて

 

音楽に意味なんかないって、これ言葉そのまま受け取るとおかしなことになりますけど

 

音楽をやる事自体に意味を求めちゃいけないんだって、人を変えようとか、世界を変えようとか、そういうやつ、意味を求めて、理解しない奴は排除して、だから固定観念が生まれる、ロックとはこうあるべきなんだ!って

 

でもそうじゃないだろっていうのが楡さんの考えなんだと思うんてす。

 

音楽を聞いた人達が、それぞれの価値観、人生観で、自分にとっての価値を生む。

そうして人の中に自分が作った音楽の価値が生まれる事で、初めて自分の価値が出てくる。

 

だから自分が楽しい音楽をやれと、自分が好きな、感動した音楽をやれよと。

 

そうなるとまずは聞いてもらう事が大事だし、そのためにはYou Tubeでもなんでもやる。

 

人を変えたい水村さんと、人なんて勝手に変わるんだっていう楡さん

 

まあ正反対で合うわけがない

 

でもどっちかが正しいってわけじゃなくて、二人のやる音楽が両方とも素晴らしいっていうのは変わらないんだと思うんです。

だから水村さんも楡さんの音楽自体は否定してない。

 

これ三日月のこれまでとこれからっていうのと対比にもなっていて、いやすげぇなって…

もう中盤で答えは出てたんですね。

 

瀬戸口廉也さんの作品初めてやりましたけど、メッセージ性がかなり強い作風ですけど、きっとこういうシナリオを書く瀬戸口さんも、楡さんと同じく何を受け取るかはプレイヤーに任せるよって考え方なんじゃないかな。

 

そうでなければもう少し明確な答えを書くような気がします。

 

…っていう、まあ、全て妄想なのですが…

 

考えれば考えるほど底が見えない大傑作MUSICUS!