気持ちのメモ帳

何故その作品を面白く感じたのか、日々考えた事を忘れないためのブログ。基本ネタバレなのでご注意を…考察はありません、全て妄想です。断言してる表現があったとしても、私は私が考えた事が必ず正しいとは思っていません。

四月は君の嘘、原作4巻、5巻、自分用メモ


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原作読みながら自分が感じた事をつらつら書いてるだけで誤字も直してませんが笑

一度見た人も何か発見があるかもしれません

よければ使ってください

 

4巻
主人公に夢を見たっていう意味で、かをりとお母さんは同じ立場
違いは主人公に覚えていて欲しかったかをりと、一人で生きていけるようにと願ったお母さん、だから感情を込めるなと叩いた?自分を柱にしないように?
だから死んじゃえと言った翌日に亡くなった?
柱じゃなくなったから、
お母さん「演奏家は譜面を映す一個の鏡であるべき」
井川の師匠「私の師匠が言ってたわ、ピアノは鏡だって。迷いも恐れも奏者の全てを映し出す非情の鏡」これはかをりの考えでもある

井川絵美曰く「本当の有馬公生は初めての演奏の中にしかいない」
有馬は初めての演奏が終わったとき「出来た!」と喜んでいた
ただただ音楽が楽しくて、自分のため?お母さんのため?弾いていた
井川の師匠風に言うなら、自分を映し出していた
その後の彼の演奏は音楽はお母さんに倣って演奏に自分を載せていなかった
だから本当の有馬公生はいないという台詞に繋がる
彼女はその演奏を否定するために続けていた、戻って来い、感情を載せたあなたの本当の音楽を見せてくれと!
相座武士は正確無比な有馬に憧れている
これが二人の違い、それは演奏にも現れていた
感情を思いっきりのせた井川と、正確丁寧に弾く相澤
井川の音楽が色づいているのも有馬への感情をのせていたから
「私がここにいるのはあんたのせいだ、たった4分たらず、たった4分たらず、その演奏が私をピアニストにした。戻って来い、戻って来い、私が憧れた有馬公生!響け、響け、私のピアノ!響け!響け!」
弾いた曲、練習曲作品25第11番(通し番号:第23番)別名『木枯らし』
ショパンは「音楽は音楽でしか表せないことを表現するためにある、言葉は必要ない・・・」という考えを持っていた(ネット調べ)
だから井川の師匠の「あなたにはショパンがよく似合う」という台詞に繋がる

かをり「あなたも想いを音に託して弾くのね」
演奏終了後がまた最高!
「私は…!!─ごめん。今言葉は蛇足だ。想いは全部ピアノに込めたんだから」
まさにロック!!
二人の演奏を聞いての有馬「音楽はこんなにも血がたぎるものだったんだ」

5巻
渡めっちゃいいやつ!!
有馬の「スーパースターに挫折はつきものだよ」という言葉を「また音が聴こえなくなるかもしれない」という有馬にそのまま返す
「だってよ、星は夜に輝くんだぜ」
挫折の中で光るからこそスーパースター!うまいね!!かっけぇー

演奏が止まった時、上を向いて思い出した言葉が、かをりの「エントリーナンバー265,きらきら星、星は君の頭上に輝くよ…!!」
星は夜にこそ輝くという渡の台詞、スーパースター、うめぇ!!
きらきら星、原題が「ねぇお母さん聞いて」でもこの演奏はかをりのために弾いてる
めちゃめちゃ上手い対比構造
かをり=お母さん
最終的に有馬が生きる理由を自分にしないため、という二人の気持ちが同じ構造になっている

最初のコンクールで一緒に演奏した彼女の姿を思い出す
演奏が止まれば失格なのに「アゲイン!」と諦める事を許してくれなかった彼女
コンクールのためじゃない、なんのための演奏だったのか(かをりは聞いてくれた人の心に自分が住めるように演奏している、死が近いから、でも覚えてくれる人がいれば本当の意味で死なない)
コンクールのために演奏してた有馬が止まったことで、これからの演奏を自分のためにする事が出来た
誰のために弾くのか、春の中に自分を連れ出してくれた、人生に色を付けてくれた、かをりのために
周りの「3人の奏者が弾いてるようだ」というのは
お母さんのために弾いてた時の正確無比な演奏
音が聞こえなくなくて苦しんでた今まで
音に自分を込めた幼少期とかをりに気持ちを伝える今の有馬
まさに3人の奏者、3人の有馬

演奏中に有馬の周りに咲いてるひまわりの花言葉「憧れ、あなただけを見つめる」
かをりのために弾いてる、まさに


井川「戻って来い、戻って来い有馬…!!」
井川にとって本当の有馬が戻ってこようとしている、初めて演奏したときの、彼女が憧れた有馬

有馬「僕の中に君がいる」
かをり「君がいるよ、有馬公生君」
かをりへの気持ちを音楽に載せた有馬
気持ちが伝わった事で音に有馬を感じたかをり

演奏後に泣いていたかをりとそれを見る椿
片思いが故の気持ち、切ねぇ!!


演奏後にお母さんが笑ったのは自分以外の柱が出来たから
井川「あいつの音は4月の気配がした」春、色づく季節、かをりへの想いもそうだし(恋をすると色づくの台詞へ)、演奏の中に自分を見つけたからでもある、伝えたい想いをのせたから、自分を入れた演奏へ

相座は正確無比な有馬に憧れていた、圧倒的強者、孤高のヒーロー、
だけど今回はかをりのために弾いた音楽
だから理想とかけ離れた有馬の演奏に戸惑っている

井川と相座は有馬の写し鏡
正確無比な演奏家に憧れた相座
感情の乗った初めての演奏に憧れた井川

紘子さんの「ピアニストにするの?」という問いに大して
お母さんは「いやよ、あんな過酷な仕事、私の宝物よ」と返している
お母さんは決して有馬公生が嫌いなわけではない、彼が一人で生きていくため、そのための音楽
紘子「絶対ピアニストにするべきよ!公生は天才だよ!」と紘子が勧めていた
それがあの未来に繋がった、有馬が音が聞こえなくなってしまう未来に
「ごめん、ごめんね」という回想
紘子は有馬がこうなってしまったのは自分のせいだと思っている
だからこその「やるじゃん、凡才」という台詞
天才という言葉で彼女は有馬を潰してしまったと思っている

ピアノは演奏者を写す鏡だから気持ちが紘子にバレていた
「ピアノが歌ってたじゃん、君が好きですって。ピアノは奏者の全てを引きずり出すわよ」

有馬「モーツァルトは旅をしろと言った、この先に何があるかなんて分からない。でも僕らは歩き出したんだ、僕らはまだ旅の途上にいる」
かをりと出会ったことで変わる自分を、演奏家である自分を受け入れ始めた(演奏でこれまでの自分、3人の自分を見せている、旅の途上はまさに、みんなはそれを見せつけられている)

かをりと出会った事で景色が広がった、周りが見えるようになった

悔しさを思い出す、自分は渡やつばきと同じ人間なんだと
どこにもぶつけられない悔しさ、だから走り出した
でも演奏家はそれは音楽にするしかない。
だから夜通しピアノを弾いて、そして次のコンサートも受け入れた

紘子の「しっかり男の子やってんじゃん」という台詞は、悔しくて頑張る姿を見て、そこから来てる
青春だね!

椿の友達めちゃめちゃ良いやつ!
「もし有馬君が望むのなら、遠くに行っちゃうかもしれないね」
有馬を遠くに感じてる椿に発破をかけている、このままでいいのかと
ガシャッとフェンスを掴むのがまた切ない…

音楽と、お母さんと向き合う事を決めた有馬
紘子はそれを見て自分も向き合う事を決意する
有馬をピアニストにするのを勧めたのは自分だから

「君は何を支えにしたの?」
という問いに対して「君がいたんだ」と、かをりを支えに弾いた
でも彼女の命は長くない
かをり「僕がいつもそばにいてあげられるとは限らないんだよ、チャーリーブラウン」
物語ラスト、一人で演奏に行かせるのはそのため、彼女の支えがなくても弾けるように
お母さんとの対比、同じ構造になっている