気持ちのメモ帳

何故その作品を面白く感じたのか、日々考えた事を忘れないためのブログ。基本ネタバレなのでご注意を…考察はありません、全て妄想です。断言してる表現があったとしても、私は私が考えた事が必ず正しいとは思っていません。

12.5事件におけるクーデター派の目的について(ネタバレ注意)

※12.5事件で検索をするとこの記事が一番上に出てきてしまうという事に気づいたので、一応注意書き
ここに書いてある事は12.5事件のほんの一端で(夕呼先生や千鶴パパ、殿下周りの話もかなり省いてます)、私の想像も混じってます。他にも関連した色々な話がありますので、気になったら調べてみてください。特に『帝都燃ゆ』はプレイしておくといいかも

マブラヴのアニメの感想で
クーデター派の目的がいまいち分からない…
なんで内輪で揉めてるんだ?
BETAまだー?
という声が多かったので、クーデターが起こったきっかけと、最後に私なりの解釈をお話したいと思います


まずはこの事件が起きた背景に、第8話で彩峰から話のあった光州事件があります

これはBETAに攻め込まれていた朝鮮半島の撤退戦で、戦闘の最中、逃げる事を拒んだ地元の人を守るため、彩峰中将(彩峰パパ)は自分の持ち場を離れます
その結果、国連軍の本部が壊滅し、大打撃を受けたという大きな事件です

その後国連軍は帝国軍へ猛抗議、榊首相は敵前逃亡を理由に彩峰中将を投獄します(この事件にも色々な背景があるのですが、長くなるため割愛…)

つまり、人を守った結果、彼は罪を負ったのです
人あっての国、それを守るための軍
ですが国は人を守るためではなく、BETAと戦うための軍を維持する事を優先にしています
ゲームでも冥夜が言っていますが、手段が目的を凌駕しているのがこの国の現状です

7話での火山噴火の際にも、いくら守るためとはいえ民間人に麻酔銃を使い強制的に連れ出しています
ここでも国民ではなく、軍の都合が優先されています

そしてこれら全ての事は政威大将軍である悠陽殿下の名の下に行われ、こういった現状は本人には知らされていません


マブラヴの世界で悠陽殿下は日本の象徴のような存在です
その殿下の命令と言われ、故郷を失い、まともな家もなく、国民は苦しい生活を強いられています

これでは悠陽殿下と国民の心が離れていくのは誰の目にも明らかです

そんな国が本当に人を守る事が出来るのか
今の日本は本当に人のための国と言えるのか

国民の象徴である殿下の意思が政治にされないという事は、国民の意思も政治に反映されないという事です
これでは遠からず、いつか日本という国はなくなります

BETAと戦う以前の問題として国が内から崩壊する可能性がある、その現状を打破するのが今回のクーデター派の目的だと、私は思います

そしてこの流れでいくと、クーデターはBETAとの戦いにもとても重要です

前回お話した揺らがない立脚点を持たない武が戦場で生き残る事が難しいように、こんな状況でも政府と国民が一丸になれず、揺らいでいる今の日本が、BETAに勝てるわけがないのです

今の日本がBETAに勝つためには…という意味でもこのクーデターはとても重要な要素だった

というのが以上、私の解釈です

ですが、ここで疑問に思う人もいると思います
彩峰中将が守った人々は国連軍の本部が壊滅させられる事よりも優先される事だったのか、本当に政府の官僚達は殺されるべきだったのか

正義と対立するのはいつだって正義で、この作品でも、現実でも、それは変わりません

前回も説明しましたが、この作品は視点を変える事がとても大切な作品です

今後も一度みただけでは「ん?」と思うような話もあると思います

その時は視点を変えると、必ず見えてくるものがあるはずです

そんな奥深い作品であるマブラヴのアニメも残り2話、ぜひ楽しんで頂けると嬉しいです!

それでは今回はこのあたりで

ここまで見てくれたそこのあなた!本当にありがとうございましたm(_ _)m