気持ちのメモ帳

何故その作品を面白く感じたのか、日々考えた事を忘れないためのブログ。基本ネタバレなのでご注意を…考察はありません、全て妄想です。断言してる表現があったとしても、私は私が考えた事が必ず正しいとは思っていません。

世界は気付かないだけで、こんなにも面白い事に溢れてる【欅坂46"二人セゾン"】

四月は君の嘘の記事は、普段とってるメモをそのままのっけただけなので、前回のMUSICUSめぐるルートの感想から実質およそ2か月ぶりの記事(笑)

 

世界は気付かないだけで、こんなにも面白い事に溢れてる【欅坂46"二人セゾン"】


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私定期的にこの歌聞き直すくらいめちゃくちゃ好きなんですけど、毎回聞くたびに、今日は今まで経験してないことをやろう!って気持ちにさせてくれるんですよね

 

自分の人生を面白くするには、視野を広げて、新しい事にどんどん挑戦したり、色んな事に興味を持ったり…

そして何より、考えながら、想像しながら取り組む事が大切だよって、そう教えてくれる素敵な曲です

 

その新しい事に挑戦するってそんなに難しいことじゃなくて、自分が普段身につけてるものがどういう風に作られてるのかなって興味をもってみたり、見たことない映画観たり、本を読んだり、行ったことない場所に行くとか、同じレストランでもいつもと違うものを注文するとか、この歌だと雑草に例えてますけど

そういう事でいいんだと思うんですよね

それが人生を面白くするのに大切な事なんだって、私はそれがこの曲の最大のテーマだと思ってます

 

以下動画と歌詞

www.youtube.com

 

二人セゾン 二人セゾン
春夏(はるなつ)で恋をして
二人セゾン 二人セゾン
秋冬(あきふゆ)で去って行く
一緒に過ごした季節よ 後悔はしてないか?
二人セゾン

道端咲いてる雑草にも名前があるなんて忘れてた
気づかれず踏まれても悲鳴を上げない存在

誰かと話すのが面倒で目を伏せて聴こえない振りしてた
君は突然僕のイアホン外した
What did you say now?

太陽が戻って来るまでに大切な人ときっと出会える
見過ごしちゃもったいない愛を拒否しないで

君はセゾン 君はセゾン
僕の前に現れて
君はセゾン 君はセゾン
日常を輝かせる
昨日と違った景色よ 生きるとは変わること
君はセゾン HA-

街を吹き抜ける風の中何かの香りがしてたのに
振り返る余裕とか興味もなかった

自分の半径1m見えないバリア張った別世界
そんな僕を連れ出してくれたんだ

What made you do that?

一瞬の光が重なって折々の色が四季を作る
そのどれが欠けたって永遠は生まれない

二人セゾン 二人セゾン
春夏(はるなつ)で恋をして
二人セゾン 二人セゾン
秋冬(あきふゆ)で去って行く
儚(はかな)く切ない月日よ 忘れないで

花のない桜を見上げて満開の日を想ったことはあったか?
想像しなきゃ夢は見られない
心の窓

春夏秋冬 生まれ変われると
別れ際 君に教えられた

君はセゾン 君はセゾン
僕の前に現れて
君はセゾン 君はセゾン
日常を輝かせる

二人セゾン 二人セゾン
春夏(はるなつ)で恋をして
二人セゾン 二人セゾン
秋冬(あきふゆ)で去って行く
初めて感じたときめき
思い出はカレンダー
二人セゾン HA-


僕もセゾン

ざっくり解説すると

部屋に閉じこもっていた彼女を君が連れ出し、同じ目線で世界を見て、君の考えに触れた事で、今までそこにあった物にも名前や意味がある事を思い出したと

そうして視野が一気に広がって、彼女の世界が1年を通して色づいていく様を、フランス語のSAISON(季節)とかけて表現した歌、それが二人セゾン

 

君はセゾン→二人セゾン→僕もセゾンって変わっていくのがいいですよね

色づいてる君の世界が、いつの間にか僕の世界(二人の世界)になって、別れた後も僕の心の中には君が生きているよ、もう一人でもあの部屋に戻る事はないよっていう

 

最初の歌詞で自分に対して

一緒に過ごした季節よ 後悔はしてないか?

って自分に問うんですけど、その答えを僕もセゾンっていう、ラスト一言に返事の意味も込めるっていうですね、このエモさ

めちゃくちゃ切ねぇ(´;ω;`)…って!ほんとエモいのよ…

 

■視野を広げる、そのきっかけを見逃さずに

この歌の歌詞で特に好きな部分が2箇所あって、その1つが

道端咲いてる雑草にも名前があるなんて忘れてた

雑草に名前があるなんて当たり前じゃないですか、でもそこにあるのが当たり前のものでも、どういう名前なのか、何で出来てるのか、どういう構造なのかって、ほとんどの物は調べないわけです。

秋元康さんの考えで「行先は同じでも、毎回違う道を行くようにしたり、同じレストランでも毎回違う物を頼むようにしている」っていう話があって、これが前提にあると、そこには面白い何かがあるかもしれない、それに目を向ける事が大切なんだよ。というメッセージが見えてくるんですよね

そういう所にも目を向けられるようになった彼女の世界が、これからどんどん色付いていくんだろうなっていう希望的な未来がたった一言で分かる、めちゃくちゃ良い歌詞なんです

 

そもそもその色付いてるってなによって話かもしれないんですけど、私もこの経験は何度かしていて

オタクならわかってくれるだろうという例えをすると

マブラヴをやって政治に興味を持ったり

MUSICUSやって作品に自分を込めるっていう生き方の意味を知ったり

トップガンマーヴェリックを観て戦闘機が突然かっこよく見えてきたり

そういった自分の価値観を大きく変えてくれるような経験が、世界が色付いていくって事だと私は解釈してます

 

普段そこにあったものの本当の面白さや意味に気づく

 

そういう経験をアニメや漫画を見て昔からしてたので、この歌を最初に聞いた時に「あの感覚が歌にされてる!!」って凄く衝撃を受けたんですけど、普段見ている何気ない風景の一つ一つにも、本当は凄く面白い意味があって

それには気づかないというか、考えすらしないわけですよ 

そこに気づくきっかけは、誰かの言葉とか、広告だったり、SNSだったり、色々あるわけですけど

秋元康さんはそれを

見過ごしちゃもったいない 愛を拒否しないで

っていう歌詞で、人の意見や考えに耳を傾けて、面白い事を見逃さないように過ごす事が大切だよ、と伝えてるわけです

 

そもそも私もトップガンマーヴェリックを観たきっかけは、吉宗鋼紀さんが熱く語ってたからだったり、MUSICUSは友達にオススメしてもらったりだったわけで

数年前にこの歌聞いてから、人にオススメしてもらった物は、財布が許す限り基本すぐに買うっていうのを信条にしてるんですけど、これのおかげで凄く楽しい経験をさせてもらってる。(自分がオススメしたのを相手が観てくれた時の嬉しさを知ってるから、ってのもあるけど)

愛を拒否しないでって、そういう事だと思うんですよね。

 

■この歌を好きな理由

この歌が出たのが、私が就職して数年経った頃だったんですけど

街を吹き抜ける風の中何かの香りがしてたのに

振り返る余裕とか興味もなかった

その頃の私には、まあ~この歌詞が刺さるわけです。

あんなにアニメや漫画をみてたのに、忙しくて全然見れてない…家に帰って、寝て、次の日仕事行くだけの日々、何のために仕事してるんだろうって(自分でいうのもなんだけど、前の会社超ブラックだったし…笑)

まとめサイトとか見てると、面白そうなイベントがたくさんやってたのに、行く気力すら湧かない

 

でも転機があって、この曲が発売された半年後くらいに、ずっと好きだったグリザイアの新作が発売されて、そこからまた一気にオタクの道を歩んでいくんですけど

自分の半径1m見えないバリア張った別世界

そんな僕を連れ出してくれたんだ

二人セゾンでの君が、私にとってはグリザイアだったわけです

私がこの歌を好きなのは、時期的にも凄く刺さったっていうのがあるんだなぁと、今書いてて思います。

 

■大切なのは想像すること

この歌の特に好きな部分が2つあるという話をしましたが、残りの1つが

花のない桜を見上げて満開の日を想ったことはあったか?

これ解説するとですね

春夏で恋をして

二人セゾン 二人セゾン

秋冬で去ってゆく

この歌詞にある通り、彼女と君は春に出会って、冬に別れたわけです

 

今まで周りの風景なんて見ずに生きてきた彼女が、君と出会ったおかげで、初めて桜の美しさ知って、心を奪われた

 

そうして1年が過ぎようとしてる頃に、突然の別れが来て

「君がいなくなった後、きっと私はあの頃の私に戻ってしまう」

みたいな会話があったんでしょうね

別れる直前、君が言うわけです

春夏秋冬 生まれ変われると

別れ際君に教えられた

桜の散った木を見上げてるんでしょう

今散ってる桜も、春になれば満開に咲き誇るように、いつだって変わる事は出来るんだと

彼女は君を通して、世界の面白さをもう知ってるわけです

じゃあ前を向き続けるためにはあと何が必要なのか、そこで出てくるのが

花のない桜を見上げて満開の日を想ったことはあったか?

前に進むためには、なりたい自分を想像する事が大切なんだよ、と

 

つまり何が言いたいかっていうとですね

瞬間瞬間に生きるのではなく、なりたい自分を想像して、考えながら行きていく事が大切なんだよと、そうすることで人生は面白くなるんだって

そう秋元康さんは言ってるわけです。

 

これってどんな事においても大切な考え方ですよね。

 

ここで冒頭の結論に戻るわけですが、人生を面白くするにはそういう事が大切なんだと教えてくれる、私の生き方を確実に変えた名曲です。

 

わりと有名ではあるのですが、是非もっと多くの人に知って欲しいなと、心から思います。

 

秋元康さんから見る欅坂

AKB、乃木坂、欅坂(櫻坂)etcetc、ほぼ全ての楽曲を秋元康さんが担当されてて、どうやってそんなに曲を作ってるんですか?という話があった時に、その時その子達を見て感じた事を歌詞にしているという話があって

二人セゾンって3枚目のシングルなんですけど、1枚目の"サイレントマジョリティー"って凄く話題になって、一気に売れた中でずっとバタバタしてて、3枚目っていうのは、半年経ってそのバタバタにもちょうど慣れた頃、きっと彼女達がやっと少しずつ周りが見えてきた頃なのかなって思うんです

その彼女達を見て書いたのが”二人セゾン”

これって都会の生活や芸能界の面白さって意味と、今まで自分が歩んできた普通の人生の尊さに気づいたって、2つの意味があると思うんですけど

その彼女達にとって、”二人セゾン”に出てくる君が「欅坂」だったのかなって、私はそう考えてます

今まで当たり前にそこにあったものが、自分が気づかないだけで、本当は尊いものだったと

 

私は乃木坂、欅坂(現:櫻坂)、日向坂が好きで、よく曲を聴いているんですけど、秋元康さん視点の彼女達というのが、"二人セゾン"始め、よく曲で描かれているんですよね

これが凄く面白くて魅力の1つだと思うんですけど、頑張ってる彼女達の姿とその歌が重なって、これがまた泣けるんですよ…

欅坂が解散するまでの流れと、そこまでの楽曲を追っていくと、こんな事があったんだろうなっていうのが想像出来て、ほんと物語としてめちゃくちゃ面白いです。マジでオススメです。

 

ちなみに乃木坂にも、"きっかけ"とか、"設定温度"とか、同じくらい熱量で語れる曲が何曲かありますが、今回は長くなるので割愛、そのうちここに残しておかねばと思ってる!

 

ちなみに"二人セゾン"と同じメッセージ性を感じるアニメで、"スーパーカブ"っていう作品があって、そもそも私がスーパーカブを観たきっかけが、友達から「二人セゾンみたいなアニメがあるよ!」って言われたからなんですけど、この作品もめちゃくちゃ良かったので、是非オススメです!

animestore.docomo.ne.jp